超高齢社会の今では、高齢者のがんや延命治療に関して、医師だけでなく、自分自身もその治療の意思をもつ必要が出てきています。
終活や自身のエンディングに関して、「延命措置は行わなくてよい」といろんな人が口にします。
しかし、いざというとき周りの人間はその意思がどのくらい真剣なのかわかりませんよね。
アメリカでは尊厳死の考えが広まっており、その意思を表している方が多いと聞きます。
最近、日本でもよく聞くようになった「尊厳死」、「リビング・ウィル」。
改めて尊厳死とは、リビング・ウィルとは何か?どのようにすればいいのかをまとめました。
尊厳死とは
自分の命が、病気やけがで不治かつ末期となったときに、延命措置をやめてもらい、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えることです。
具体的には、ただ単に死期を引き延ばすための延命治療は断り、苦痛を和らげるための緩和治療は最大限実施してほしいと希望します。
医師が積極的な医療行為で患者を死なせること「安楽死」とは違います。
尊厳死を希望するという意思は、家族や主治医にはっきりと伝えておく必要があります。
自分の意思をしっかり伝えるために書面で作成ておくのが、尊厳死の宣言書(リビング・ウィル)になります。
医師の措置に対して、遺族が医師を訴えるなどのトラブルを防ぐためにも必要です。
尊厳死を望む場合は
法的に定められた方法はありません。一般的には下記の方法があります。
一般社団法人日本尊厳死協会に入会
会員になることで、会員証が発行され、LW(リビング・ウィル)を作成することができます。自分用のコピーと協会にも保管されます。
http://www.songenshi-kyokai.com/
年会費は2,000円です。
小泉元首相も会員になっていらしゃるようです。
公証役場で尊厳死宣言公正証書を作成
公証役場で「尊厳死宣言公正証書」も作成できます。
嘱託人(依頼人)が尊厳死を望む宣言をし、公証人が聴取し公正証書にします。
作成費用は、基本11,000円+謄本作成費用 1000円程度(ページあたり250円)
※1時間以内に終えられる場合。
エンディングノートに記載
エンディングノートには延命治療に関して項目があります。
その項目に記しておく、またそれを家族に伝えておくことが肝心です。
完全におひとりさまになった場合は、誰に託すか、託す人がいなければ公正証書で残しておきましょう。
いつすればいいのか?
ほとんどの人が病院で自分の最期を迎えるといいます。
最期を迎える時、自分はどうありたいか・・・なかなか元気なうちからイメージするのは難しいですよね。
日本はすでに超高齢社会なので、尊厳死についても意思を表明するということが当たり前になってくると思います。
私はすでにエンディングノートに延命措置を希望しないと記載はしていますが、65歳になったらリビング・ウィルを用意しようと思っています。
一つの基準としては、65歳以上。
自立度が下がってくる75歳もターニングポイントですね。
いろんな人を見送ってきた人ほど、自分の最期を決めやすいんだとか。
家族では決められないからこそ、自分で決めておきたいですね。